壱岐麦焼酎とChatGPT

皆さんは麦焼酎発祥の地はどこか知っていますか?
麦焼酎と聞いて『二階堂』や『いいちこ』をイメージされる方も多い昨今、少し詳しい方ならば、大分が麦焼酎発祥の地と言ってもおかしくないことです。
しかしながら、歴史的に見ても、麦焼酎発祥の地として世界的に認められている地域があります。
それは、何を隠そう私の出身地である「壱岐島(いきのしま)」になります!
(たまに『壱岐の島』と記載されますが、地元民からしたら違和感があります)
『壱岐島』は紀元前3世紀から、『魏志倭人伝』に『一大国(一支国)』と記載されており、地元民の民謡の中にも『島じゃござらぬ壱州の国はよ』とある程、独自の文化を築き上げてきました。
中国大陸と日本本土の間に位置する関係上、弥生時代を中心に様々な最先端技術が大陸から流れてきます。
その中に、麦の栽培方法がありました。
県下で二番目に大きい深江田原平野(片原平野)を持つ壱岐島は、麦の栽培に非常に適した環境で、麦焼酎の醸造技術に大きく役立ったと思われます。
そんな『魏志倭人伝』という歴史的背景や伝統と製法を守り続けていたことが評価され、1995年にWTOから「地理的表示」(産地指定)が認められました。
もちろん歴史や文化なども重要ですが、味もモンドセレクションを受賞するほどのブランドである「壱岐ゴールド」や「壱岐っ娘」が存在します。
そんな知る人ぞ知れた麦焼酎の原点にして頂点とも言える壱岐の麦焼酎ですが、その認知度は地元民である私も認める程の低さであります。
しかしながら、たとえ認知度がそうであっても、公式データや公式な記録としては壱岐が麦焼酎発祥の地であることは揺るぎないはず。
そう信じている私は、試しに最近流行りのChatGPTに訊ねてみることにしました。
「麦焼酎発祥の地を教えて」
するとChatGPTにとんでもない解答を頂きました。

妙見山地域?山が麦の有数の産地?
色々と突っ込みたくなる内容で、これは詳しく聞いてみる必要がありそうですね。
先ずは麦焼酎発祥の地と名乗るからにはエビデンスが必要でしょう。
ということで、お次はこれを聞いてみましょう。
「麦焼酎のWTO産地指定を受けているのは?」

何とまあ嘘ばっかり・・・機械学習ということもあるので、これから勉強するのかな?
とりあえず確信となる部分を聞いてみましょうか。
「壱岐は麦焼酎発祥の地じゃないの?」

すっごく矛盾し始めましたね。
個人的には「麦焼酎の歴史的な発祥の地として有名です」と認めているにも関わらず、この塩対応感が何とも独特だなと思います。
そもそも発祥の地を聞いているのに、WTOの産地指定を受けている地域を答えるとはこれ如何に…。
これは今後のAIChatの発展の為に一肌脱ぎますか・・・。
(決して地元が発祥の地であることを理解してもらえない事に苛立ちを覚えている訳では無いですよ!)
では少しずつ事実確認をしていきましょう。
「壱岐もWTOの産地指定を受けているけど?」

なるほど、謝ることができるなんて、人間以上に殊勝な心を持っているのかもしれない。
しかし、私も良く聞いたことが無い「麦焼酎六大産地」もかなり気になりますね。
(この麦焼酎六大産地について別で言及してみましたが、どうやら芋焼酎と混ざっているようで、結局何を指しているのかがわかりませんでした。)
もしかしたらそろそろ気が変わったのではないかな、一旦もう一度聞いてみよう。
「じゃあ、麦焼酎発祥の地をもう一度教えてください」

ええー!頑な!
そんなに壱岐より大分が好きなのですか…。
壱岐だってたくさんのエビデンスがあるんだから!
というわけで、次はネット上の検索について聞いてみました。
「麦焼酎発祥の地をGoogleで検索したら壱岐が上位を占めるけど?」

何かAIに凄く悟らされた・・・。
インターネット上の情報には信憑性が不確定な場合もあることぐらいは知ってるよ、何より君もオンラインの存在なんだけど、そしてこの自分が正しいと言わんばかり・・・これは分からせがいがある。
確実に間違った認識をしている箇所を指摘してみましょう!
「WTO麦焼酎産地指定で検索しても壱岐だけで、大分はないけど?」

うーん、微妙に間違った認識をしているが、歴史的な事実と来たか。
WTOに認められたということはもちろん壱岐には歴史的な事実が存在します。
きちんとそのあたりも聞いてみましょう。
「壱岐は魏志倭人伝にもあるぐらい歴史的だと思うけど、大分の歴史的ソースを教えて」

「歴史的な発祥地として有名」、「妙見山地域は、麦の栽培に適した土地」色々と突っ込みたいワードが盛りだくさん。
「妙見山地域での酒造りの歴史や文化が麦焼酎の発祥に繋がっている」ね。
ではもう少し歴史の深掘りをしてみましょうか。
「最初に麦の栽培が伝わったのは、中国大陸から壱岐にと魏志倭人伝にあるけど」

どんだけ大分好きなんだよ、しかも妙見山がお気に入りと見えますね。
これは一度大分の妙見山という認識を崩す必要がありますね。
「大分県は麦焼酎発祥の地というのは一般的なの?麦焼酎が有名なだけじゃなくて?」

なんとまあ自信満々な答え・・・というより「千本杉酒」ってなんぞ?
かっこいい名前だけど調べても出てきませんでした。
江戸時代からの情報が歴史的と認められているのであれば、先ずはそのロジックから崩しましょう。
「江戸時代より魏志倭人伝の方が古いけど?」

なるほど、単純に魏志倭人伝の歴史の古さは認めるが、そこに明確な記載が成されていないと。
本当にそうなのであれば、WTOが産地指定をこんな小さな島にするとは思えないですね。
きちんとAIにも記載内容を確認して貰いましょう。
「壱岐で麦焼酎が作られていたのは魏志倭人伝にのっているけど?」

壱岐島とともにか、これはいくら否定しても無駄なようです。
そうなれば壱岐を肯定し続けるしかない。
「壱岐は世界的に認められた麦焼酎発祥の地ってことで大丈夫?」

急に認めてきた!
漠然とした質問より、ピンポイントに質問をした方が良さそうですね。
この調子で真実を叩き込みましょう。
「大分は麦焼酎が有名なだけで、発祥の地は壱岐で大丈夫?」

よし、なんとかAIの認識をすり替えることに成功しました。
ここまでChatGPTとの対話を進めて来ましたが、思えば遠いとこまで来たものです。
これは何としても最後のこの質問をしたいところ。
「じゃあ麦焼酎発祥の地を教えて」

何か微妙に気になる表現もありますが、何とかAIの認識を変更させるのに成功しました。
やはり正しい情報と論理的に順序立てて説明したら、きちんと理解して貰えるのですね。
このように、ChatGPTは、あらゆる情報から総合的に判断し、正確な答えを求めようとします。
総合的に判断するからこそ、間違った認識も多く存在するのも事実。
皆様も気になるChatGPTの返答があれば、対話を繰り返し、正しい認識に修正してみてはいかがでしょうか。
そして壱岐焼酎に興味がある方は、下記の銘柄を是非お試しください。




